朝、鏡に映る自分の顔を見ていると突発的に散髪がしたくなって1000円カットに行く。その足で、ミニロトとロト6を1枚ずつ購入。売り場には、当センターからロト6の1等が出ましたと大きな看板が目についた。当ててくれたか、やってくれたか、マイホームの赤猫様をはじめとする招き猫様達!はやる気持ちを抑えながら、家に帰り、早速みずほ銀行のホームページを開く。溜め込んでいたミニロト、ロト6、7の券。気が向いたら1口、2口を購入し、招き猫様に飾って置いていたので、数は十数枚に及ぶ。結果はミニロトとロト6の5等が1枚ずつの当選だけで、億万長者どころか、微々たる金を得る。

午後からは、本日が締切日である、扶養手当申請書を提出する為、病院の事務に向かう。しかし、記入方法を正確に聞いていなかったので案の定、書き直しになり新しい用紙を貰う羽目になる。また、法律の勉強会が有ったので病棟に出向き、面倒であるが出席をする。勉強会を待っている間、俺は書き直しを命じられた書類を書く。横で、後輩が中心になり、ベテラン看護師達が談笑をし、和気あいあいな雰囲気になっている。脇と額から嫌な汗が滲み出る。今日に限って、心底仲が良いと思える人が1人もいない。同僚や先輩達を、仲が良い、普通、嫌いと仕分ければ、今日いるのは普通のメンバーの部類に入る。この普通のメンバーに入るスタッフとは個々では普通に話せるが、集団で談話となると、まず話の中心にはなれず(なるつもりも毛頭無いが)脇を固める一員となる。つまり、自分は居ても居なくてもいい存在。扶養手当申請書類の書き直しはとうの昔に完成をしているが、話の輪の中に入れず、書いている振りをする。貴重な休日が潰れるのが惜しいのでは無く、この状況から逃れたいという思いが強く、早く講義が始まってくれよと心の中で何度も願う。

勉強会が終わり、作成をした書類を再び、事務に持っていくが、今度は間違えた部分に訂正印が必要と指摘をされ、再び、戻りたくも無い病棟に行き、判子を押す。普通の人なら僅か、10分足らずで出来る作業が、提出日ギリギリで尚且つ、一回で終わらない…ここでも自分に何らかの発達障害があると確信をする。

家に戻り、何をするでも無く、ソファーに横たわる。精神的な疲労感がある。コーヒーさえ飲む気にならず、ただただぼんやりと過ごす。肌寒さを感じ、それは気候のせいか、先程の勉強会開始前の孤立のせいかと考え、自分の気持ちを落ち着かせる為にも、無理矢理気候のせいにする。今日は9月の下旬であるのだ。そう思うと少しは気が楽になり、そういえば今月はまだクリニックを受診していなかった事を思い出す。眠剤と精神安定剤のストックはまだまだあるが、何よりも安心感が欲しいし、継続をして受診をしているという実績が必要だと考え、眠剤を処方して貰いに向かう。ロヒプノールという眠剤を手に入れたいが為に、不安がある事を強調した末、一緒に処方をされているメイラックス錠。今まで正直、効果は無かったが、家のローンを背負った事、家族を背負った事、一般科に異動があるかもしれないといった漠然とした不安で、最近は効果が出始めた様な気がする。

クリニックは、午前中の診察と、午後からの診察に分かれており、午後1番に診察をして貰える様に30分前に保険証と診察券を出し、車の中で待機をする。5分位経った頃合いに、若い女の子が乗った車が、俺の車の横に停まる。チラッと横を見ると目が合ってしまい、気まずくなりスマホに視線を戻す。診察時間が迫って来たので、車から出ると、横の女の子も車から降りる。ここでは盗み見などする必要もなく、ごく自然に見るが、別段、代わりもなさそうな普通の若い女の子。まあ、クリニックの駐車場に車を無断で停めて、買い物にでも行くのだろうとその時は気にも留めなかった。

来院をしたら、すぐに自分の診察になり、主治医に雑談を交えて現況報告。今の不安は病棟異動があり、一般科に配属になった時にやっていけるか等を伝える。主治医のアドバイスは、一般科は勉強にもなるし、経験をしておくのも良いのではという至極真っ当な返答。逆に急変時に患者さんを1人で助けられるかとか質問をされる始末。最後は頑張るしかないですねとしか言えないだってさ。

薬を待つ間、待合室でテレビを眺めていると、さっきの女の子が自分の左前に座っているのを発見。しかし、明らかに様子がおかしい。待合室はソファーなのに、体育座りをし、顔は青ざめ、何かに怯えている様子。しきりに顔を左右に動かし、見張られていないか確認をしている感じ。こんな、若い女の子(とは言っても運転免許を持っている事から、20代前半だと予測をするが…)も精神科クリニックに受診か。精神児童の例を昨日に習ったばかりだし、病棟にも実際に若い女性患者がいる事だから、珍しくは無いのだけれどもね。自分も看護学校の実習で、精神をやられ、鬱の一歩手前まで行ってしまった。今日も眠剤をアルコールで流し込む。いや、明日も明後日も、一年後もそうだろう。ADHDの薬同様、一生死ぬまで眠剤投薬をするのだろう。

来月の受診時に、主治医に自分はADHDでは無いかを問うつもり。