目が覚めると咳が止まらない。声に至ってはスリムクラブの真栄田みたいに枯れている。幸いにも身体は動けるので、部屋の掃除をし、後は妻に任せることにして、昼過ぎには町営住宅を出た。
 実家までは高速を使って500キロ弱…気が遠くなる距離。
 単調な道路。ポータブルナビがいい仕事をしてくれる。当り前か。何度も何度もナビの画面を見て、後何キロかと確かめる。到着まで486キロ…483キロ…おいおい3キロしか走ってないかよと独り事ちる。
 どれだけの距離の間、ナビを見ないように出来るかとチャレンジをしてみる。最高30キロ。それにも飽き、今度は、あいうえお順でしりとりをしてみる。あ→い(愛)い→う(居候)う→え(歌声)え→お(笑顔)お→か(丘)みたいな感じ。

  7時間掛けてようやく到着。父親が2台分の駐車場を借りていてくれた。妻と娘は1週間遅れでこちらに来る。仕事、アパートと早急に見つける必要性がある。愛娘が自分のような男と付き合っていたならば…おそらく殴り飛ばすだろう。